「男はつらいよ」45周年記念 私と寅さん

妹と寅さん

雅さま (50代~ ) 関東 在住

昨年、私と6歳年が離れた妹が病気で他界しました。
生前寅さんが大好きだった妹は、自宅で亡くなる直前まで寅さんの映画を観ていたそうです。
今年に入り、今まで一作品も寅さん映画を観た事の無かった私の長女が、たまたまテレビで放送されていたのを観てハマり、もっと観たいと言うので、妹の家から全話分のディスクを借りてきました。
寅さんを観る事は妹の供養にもなると思い、時間を作っては家族で観ています。
私達が寅さんを観ている時は、妹もこっちの世界に降りてきて一緒に観てるのかもねなんて話しながら、それじゃぁ、あっちとこっちの世界を行き来するフーテンの○○(妹の名前)じゃないかと笑ったり…。
寅さんのお陰で妹の事を楽しく思い出す事が出来ます。

私達にとって寅さんは特別な存在です…。


昭和は懐が深かったなあ!

西山ヒロさま (50代~ ) 関東 在住

最近、テレビで「男はつらいよ」のシリーズを放映していたので、何気なく観ていて、急に寅さんの大ファンになりました。
実は、若い頃には寅さんのシリーズがどうして人気なのか理解できませんでした。正直に言うと、興味がありませんでした。
ところが、自分が五十代になり、平成の世も四半世紀過ぎて、この映画を観た時に、昭和という時代の良さがしみじみと懐かしくなったのです。
寅さん本人の温かさ、純粋さ、一途さがなんともいえず、微笑ましいだけでなく、そんな彼を見守っている団子屋とらやの叔父夫婦、妹さくらちゃんと夫、和尚さんなど、人々の気持ちのあったかさ、情け深さが、しみじみと胸を打ちます。
当時のアイドルだったヒロインも、それぞれの魅力が活かされていますが、一番すてきなのは、やっぱり、浅丘ルリ子さんです。
美貌なのに無頼な感じ、悲しい身の上を背中にまとっているけれど、人にはカラリと明るく振る舞う、けなげさが何ともいえず、魅力的です。
私は、今は再婚していて幸せですが、以前、離婚した後、実家には弟夫婦がいて、帰りたくてもなかなか帰れず、寂しい思いをしたことがありました。
もちろん、帰れば、みんな温かくもてなしてくれますし、何日でも泊まっていけと言ってくれます。しかし、もう、そこに私が居座るべきではない、ということが分かるのです。
そんな経験をしましたから、寅さんの気持ちがよく分かります。
とらやの二階には、ちゃんと寅さんが帰ってこようと思えば帰ってこられる部屋がある。けれども、寅さんは、そこに居座ることはないのです。
分かっているんですね。寅さんが旅に出ると言えば、みんなが寂しくなるな、と嘆くのですが、そうすることが一番いいということも。
私は、寅さんが旅に出るシーンが一番好きです。
いつも失恋して、すぐに、鞄をかかえてとらやを後にする寅さんの、背中が泣いているのを、みんなが分かっていて、涙ながらに見送るシーン。
人それぞれに、自分の生活で精一杯ではあるんだけど、そこに、ほんの少し他人を思いやる人情がにじみ出ているのを、この映画はうまくすくいとって、見せてくれます。
だから、寅さんを見ると、さーて、また私も頑張ろう、という気持ちになります。
実家のみんなが、それぞれに忙殺されている中でも、私が帰省すると、温かく迎えてくれた、あの頃のことを思い出すからです。


寅次郎紙風船

長岡恵利子さま (50代~ ) 関東 在住

思えば遠くへ来たもんだー 今年の暮れに還暦を迎えます。
30数年前は役者をめざし、夢に向かってまっしぐらのくすぐったい人生のまっただ中でした。
山田洋次監督の映画にはまったのがきっかけで、寅さん映画に出合い、泣きながら笑い、笑いながら泣ける寅さんの世界が大好きになりました。
女優さんの付人をしていた特権?から、第28作『寅次郎紙風船』の撮影に携わる事ができたばかりか、台詞のある1シーンの役まで頂き、今では我が人生の宝物になっています。
秋月でのロケ 大船のセットでの撮影、山田監督や寅さん一家を間近に感じ、見逃すまいと毎日が緊張のなかルンルンでした。
その後役者の道は断念、2人の子供に恵まれ、寅さんにはかなわなかった家庭を持つことが出来ました。
息子に難病があるため 、一風変った親子、家族関係を築きなから、人の温かさに感謝感謝で今日まで来ました。
息子とは月に何本も映画を見てきました。そろそろ一緒に寅さんを順番に見たいなぁー、と思っています。劇場の大画面で寅さんに逢わせたら何を感じてくれるかな?
おまけとして 20代の私を見てわかってくれるかな?
これからは 何かの形で社会にお返しできたらなぁーと思っています。


寅さんの物語は我が家の生活バイブル!

矢野光映さま (50代~ ) 関東 在住

大家族で育った私には、今も思い出すのが、三年前に他界した大正生まれの名物教師だった父のことです。寅さんと同じ下町生まれ、戦前に結核を患い、浅草の演芸場に通い、雪駄を履き、いつも笑いと賑やかさを好み、そして天国へ旅立ったのも暑い8月でした。

寅さん、山田監督の大ファンです。父の生前、もうずっと前から「寅さん見よう!!」といつも夕飯後はビデオで撮りためた映画をリピートで見ていました。寅さんの憎めない性格、明るい家族、庶民的な生活は、我が家とマッチしていました。

寅さんが家の前を照れくさそうに行ったり来たりする場面は、我が家でそんな光景があると、必ず、おばちゃんの「今の寅じゃないか」という台詞が飛び出し、些細なことで言い争いする光景も我が家と似ていて、我が家の生活は、いつも寅さんの場面を思い起こしては話題にしてみんなで大笑い!! そして映画のラストになると、普段は学校で頑張る父が、涙を浮かべて鼻を真っ赤にして、「寅さん、いいね~いね~」と感激する優しい表情が思い起こされます。そして「飲もう!!」とお酒タイムが始まるのです。

自分のことをさておいて家族のため、人のために尽くした父、飾り気がなく、自由に旅を好む父は、紛れもなく、寅さんの生き方を映しています。寅さんの姿、映像を見る度に、父と重なります。きっと空の上で寅さんに会って、とても感激したことを伝えているのではないかしら。寅さんと映画は、今も私の心に息づいています。


お兄ちゃん、寅さんだから•••

片岡 功さま (50代~ ) 関東 在住

「お兄ちゃん、寅さんだから•••」とか、「”寅さん”観ると、お兄ちゃんだって思う」と、2歳下のどう見ても私より歳上に見える妹に言われます。

これ、色んな意味有りすぎます•••
でも、都合良く解釈してニッコリ?


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